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1月の20日以降、閉店前ということで、常連さんや元スタッフ、また一度来てみたかった…!という京都や隣接県にお住まいの方にお越しいただき、時節柄個室一名利用がほとんどで、人数こそ少なくとも有難い満室続き。
昔のような、ゲストハウスらしい…錺屋らしい夜と朝が来て、本当に幸せでした。
錺屋のことお話したり、写真を撮ったり、ずっと一緒に過ごしました。
寒さのやわらいだ日には、もうできひんかなと思っていたテラスランチも。
テイクアウトした洋食ますやのランチBを、お皿に盛り直して。
お宿仲間の女将ーずにも揃ってお越しいただきました。
開業時にお世話になりまくり…一緒に壁塗りまでしてくれた和楽庵女将も、錺屋にお別れを言いに来てくださいました。
それから、お花もたくさんいただきました。
館内中いい香りのお花に囲まれて、まるで春がやって来たようでした。
こちらは早咲きの桜。
もうこの場所で春を迎えることは叶わないと思うていたので、とっても嬉しかったです。
今までに錺屋で撮った写真を、小さな写真集にして送ってくださった常連さんも。
素敵すぎるプレゼント。
こちらも常連さん、ドミトリーが好きなので、部屋に似合うお花を選んでくれたとのこと。
ゲストノートには、常連さんからの直筆メッセージが残されていました。
文章からも、文字からも、帰る場所を失う寂しさが伝わってくる。
私ももう少ししたら、同じ気持ちを味わうに違いない。
他にもお泊まりのお客さまが、客室で狂言と三味線を演奏されるのをお庭から楽しませていただきました。
時節柄、生の芸を鑑賞するのも久しぶりで、とっても豊かな気持ちに。
この建物が聞く、最後の和の音となることでしょう。
そして最後のお茶室のご利用がございました。
準備のため事前にキッチンでお湯を沸かしている間、雪柳と湯気が美しく見とれました…
寒い中、お茶室を活かしてくださって、有り難うございます。
いただいた甘いもんや、コーヒーなども、〇〇さんありがとう…とお顔を思い浮かべながら、スタッフと休憩時においしくいただき、癒されております。
皆々様、ほんまに有り難うございました。
もりだくさん、めいっぱい。
退去の準備なんて一切せずに、忘れて楽しみ尽くしました。
目の前の光景が、ここで過ごす時間が、あまりに貴重で、尊くて。
実感のわかぬまま、最後の1日を迎えようとしておりました。
続きはまた次回。
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ゲストハウス錺屋
女将・涼子