はや、年末となってしまいご報告が遅れてしまいました。
先日開催した、錺屋史上初の2日間全館貸切イベント、『暮れのちとせ市』
蚤の市、ちょんまげ、日本髪、アンティーク、おでん酒場、伝統芸能とお楽しみな娯楽が盛りだくさんの企画で、たくさんのお客様においでいただきました。

まずイベントをする経緯となったのは、
閑散期を利用して、錺屋をもっとたくさんの人々に知ってもらう機会とすること、
つまりオープンハウスをしようと、それを定期的に続けていけたらいいなぁと、
イベントの内容を考えはじめました。
『ちとせ市』という名前は、
*ちとせ:千歳・千年・長い年月
*ちせ:アイヌ語で「おうち」
このふたつを掛けており、あゆみさんがつけてくれました。
今回の『暮れのちとせ市』のテーマは『文化とモノの交流』で、
以下のようなコンセプトとなりました。
日本の伝統文化、くらしを豊かにするモノ、ぬくもりのある古い建物
今在る先人たちからの「ギフト」を大切にし、次の世代につなげてゆけますように。
千代に八千代にとの願いを込めて。ささやかながらこの「おうち」から。

今回ありがたいことに、多くの方に参加・ご協力をいただき、想定以上に大きなイベントに育っていきました。
*企画から開催日まで1ヶ月弱 (錺屋・月屋スタッフ総出で準備!)
*遠くは仙台など他府県からの出店が決まる
*公式スマホサイトが出来る (Special thanks ありさちゃん)
*京都テレビの情報番組「キモイリ」で2回も生中継される
自分たちでもびっくりです。
運も、縁も、本当に恵まれていました。

というわけで、写真とともに初日から振り返ってまいりましょう。
初日は搬入+イベント準備+テレビのリハ&生中継でばたばた・・・
朝一番を狙ってお買い物に来ていただいた方には、ご迷惑お掛け致しました。

錺屋の庭師さん(金子園芸/埼玉)が苔テラリウムで出店してくれてはって、テレビ用に聖子さんが丁髷姿にしてくださいました。

ついでに庭のお手入れもしてくれはったんですが、ほんまに江戸時代の職人さんのようで・・・
その他のゲスト出店は、
*遠く仙台からアンティーク着物店「よし銀」さん
*羽織紐・帯留・帯締め・アクセサリー「巳桜(みお)」さん
*粉引の器「七理摩弓」さん
*つまみ細工のアクセサリー「工房 美穂(はるほ)」さん
*河田全休さんによる狂言
加えて錺屋&月屋のスタッフ蚤の市と、しょこちゃんのお父さんの野菜が並びました。
野菜は午前中に飛ぶように売れました。

午後には予約制イベント、第二回*髪結ひことはじめ 〜結髪師に学ぶ日本髪〜
モデルさんお一人はあどけなさも残る、可愛らしさ。

もうおひと方は、すらりと美しい佇まいに、息を呑むほど美しいグレイヘアをお持ちで、
聖子さんによる地毛結いのマリアージュを間近に見られ眼福でございました。
ホンマに良い撮影会でした。私も参加したかったです。

その後は日本髪を結ったあゆみさんが供する、『一膳酒場おでん錺屋』。
前日より月屋で仕込んだ大きな鍋2つ分のおでん。

ちなみに大根は、しょこちゃんのお父さんが朝掘ってきてくれた新鮮なもの。
おでんは4種盛りで、
大根・ちくわ・しょうが天・たまごの「東男」
飛竜頭・餅巾着・こんにゃく・たまごの「京女」のふたつよりお選びいただきました。
「京女」のほうが人気が高かったのが、おもしろかったです。
名前がよかったのかしら。

宴会のようにお膳をずらりと並べ、狂言の披露もあり、
タイムトリップしたようでした。

宿泊者は遠方から出店中の皆様のみでしたので、
ゆっくりと過ごせたのも良かったです。
そして2日目。

よし銀さんに加え、
*着物をリメイクしたバッグや小物「カラット」さん
*あんこと日本酒「狐菴」さん
*藍染「アイノタビビト」さん
*神出鬼没!お能の角付け

そして午後には、江戸時代の茶店をイメージした「ちょんまげ茶房」がオープン!
格好良い男子にちょんまげ姿で、茶を淹れてもらったらたまらんよね・・・
という妄想より始まった企画。

想像を軽く超える仕上がりに、大満足でした。(五郎さんおおきに!)
日本髪を結った茶娘のお運びさんも、お似合いでとっても可愛らしくて・・・

ほんまに時代劇のようでうっとり。
茶房でも、お能を披露していただきました。

このような大きなイベントを主催するのは初めてで、諸々不備や力不足な点も多々あったかと思いますが、
なんとか楽しい市に収まり安堵しております。
次に生かせる、良い経験となりました。

盛り上げてくださった出店者の皆様
応援・ご協力くださった皆様
持てる限りの人脈や時間をフル稼働してくれたスタッフのみんな
素敵な日本髪で世界を作り出してくれた聖子さん
そしてご来場いただきました皆様、
本当にありがとうございました!
またいつか、次のちとせ市でお会いできましたら幸いです*

そして最後に錺屋のこと。
今回は、お茶をしたり、宴会をしたり、撮影会をしたり、芸を披露したり、日本髪を結ったり・・・
多様なご利用シーンを紹介できたかと思います。
ゲストハウス=泊まるところに収まらず、この素敵なおうちを様々なことに使っていただきたい。
そしてひとりでも多くのかたに知っていただけたらと願っております。
錺屋女将 上坂涼子