ご縁あって、全国でもめずらしいフリーで活躍する若手結髪師・聖子さんに、
錺屋であゆみさんの地毛結いをしていただきました。
この場所で日本髪を結うてもらうのが、あゆみさんの夢やったそうです。
近年稀なくらい漆黒のストレートロングヘアーをたんまりお持ちなのも、
今日の為やったのかもしれません。
クセを取るほうに時間を要し、いざ結いだすと予想以上にテンポよく仕上がっていきます。
それはもう、魔法のように。
江戸後期から昭和の初めまで、年齢問わず愛され、幅広く結われていた「銀杏返し」。
“働く女”のイメージを伝えると、聖子先生が決めてくれはりました。
櫛もかんざしも、アンティークで可愛すぎる*
聖子先生は貴重なものお持ちで、収集家でもあるらしい。
確かに骨董市とかで見ると欲しなるけど、使えるってのが良いですよね。
選んでいいよと言われ、
悩みながらいちばん可愛い薔薇のかんざしをチョイス。
地毛をふわっと結うてあるので、あゆみさん曰く軽くて自然なんやそう。
(鬘やとすっごく重いって聞くけど)
一糸乱れぬ美しさ!
そして鬢付け油の、木のようなええ香りがふわっと漂います。
大正当時の錺屋の建物で、働く女性の日常。
それはどんな情景やったのか・・・
床も、柱も、建具も、廊下の大きなガラスさえも、当時のままですから、
かなり再現出来ているのではないでしょうか。
さてお茶でも淹れましょうか。
エプロンつけて、
お湯を沸かして、羊羹を切りわけて。
その所作ひとつひとつ、絵になって、あまりの可愛さに、
ギャラリー三人(聖子先生・紹介してくれたアリサちゃん・私)が、
きゃーきゃー言いながら代わる代わる写真を撮って邪魔をしました。
ほんまにNHKの朝ドラみたい。
なんでこんなに似合うんやろか。
写真もいっぱい撮ったし、ちょっとお出かけしてみようか?
近場で・・・せや、島原行こか。
かつては格式高い花街やった島原。
4人揃って、珈琲を頂きに参りましたのは・・・推定築250年!
きんせ旅館の1階では、カフェ・バー営業もされています。
2階は江戸風情のまま、1階は大正時代に改修されたそうで、
ロマンチックが過ぎるステンドグラスにタイル、けしからん可愛さ。
洗面所までけしからん可愛さなんです。
(※カフェ・バーなので、ご注文の上、撮影はほどほどに!)
角屋さんも寄ってみたけど、閉まってしもたので、
外観だけ。
日も傾いてきたので、ここらでお別れ。
聖子先生、アリサちゃん、本当にありがとうございました!
最高に楽しく、はしゃいだ1日でした。
またチームSEIKOで、遊びたひ**
そして、2日目。
舞妓ちゃんは5日間程度、持たせるそうです。
漫画・舞妓さんちのまかないさんに出てきたエピソードで、
初めて結うてもろた晩、髷を崩さんよう箱枕で寝るんですが、
慣れずに寝られへん!というアレ。
あゆみさんも即席箱枕で体験したそうです。
ほんまに仕事やったので、この姿で接客とお掃除をしてみました。
痒くてもかけへん、鬢付け油塗ってるせいで埃がつく。
頭がおおきくて、洋服も着られへんし、頭当たらんようにかがまなあかん。
不便も悩みも新鮮。
ご宿泊のお客さまも、驚いてくれはったやろか。
一緒に楽しんでくれはったらええなぁ。
日本髪も、着物も、古い町家も、残したい、残るべき文化。
写真に撮れば、少しでもこの魅力がだれかに届くかもしれません。
錺屋では、撮影会も大歓迎です**
女将 涼子
[…] 詳しくは錺屋ブログ参照* […]
[…] 第一回目:錺屋にて銀杏返し 第二回目:錺屋にて洋髪 […]
[…] 過去の聖子さんとの髪結い会はこちら* ↓↓↓ 第一回目:錺屋にて銀杏返し 第二回目:錺屋にて洋髪 第三回目:月屋にて大正時代の御婚礼 […]
[…] (銀杏返しといえば、一番はじめにあゆみさんが結うてもろた髪型。こちら*で京風と比較してみてください。) […]