雨が降ったりやんだり、夏のように晴れたり、なんともいえん天気が続きますね。
お庭では紫陽花が満開を迎えております。
先日そんな紫陽花の季節にぴったりの会が錺屋で開催されました。
その名も、香道がはじめてでも愉しめる組香 源氏香の体験講座《日本の伝統文化ー香りを愉しむー組香 源氏香》
香道とは、香木を焚き香りに心を傾け情景を鑑賞する文学性、精神性の高い芸道で、古くは奈良時代より楽しまれてきた日本の伝統文化。
香木の香りを聞き、鑑賞する聞香(もんこう)と、香りを聞き分ける遊びである組香(くみこう)がございます。
香道においては香を「聞く」と表現し、「嗅ぐ」という表現は不粋とされるそう。
香りを聞くって、なんだかロマンティックですよね。
今回はご紹介により御家流香道師範の方にお越しいただき、参加者4名は全員初体験。
まずはお試しで、ご縁のあるかたばかりで小ぢんまりと開催されました。
道具の美しさはさることながら、先生の立ち居振舞い、お言葉、すべてがひとつひとつ丁寧で美しく、優美で豊かな時間が流れていきました。
昼間ですし、街中ですし、決して静かな環境とは言えないのですが、(しかも私は撮影係)確かな静寂がそこにありました。
ちなみに「源氏香」とは、先生がその日味わう香木を5種類、5包づつ、25包用意し、無作為に5包選び、一つずつ聞香炉でたき香りを聞いては記憶にとどめ、回していきます。
最後に香元が実際にたいた順を読み上げ、自身の記録した順と照らし合わせ、
成績をつける遊びです。
回答の可能性が52通りとなり、その初巻である「桐壷」と最終巻である「夢の浮橋」を除き、源氏物語の各巻に図柄をあてはめたのがこちらの源氏香之図。
今回1番目と3番目が同じ香、4番目と5番目は同じ香だったので、「早蕨」が正解でした。
あゆみさん大正解。さすが錺屋のカナリアです。
予習として源氏物語(せめてあさきゆめみし)読んでおけば、もっと胸が高鳴ったかもしれません。
ちなみに師範の方は全国で10人もいらっしゃらないそうで、
大変貴重な体験をさせていただきました。
ご縁が繋がり、また第二回目、第三回目と錺屋で開催できたら嬉しいな*
まずは知り、興味を持つところから、はじめてみませんか?
会の後、あゆみさんのご友人が、お茶を点ててくださいました。
さりげなく、こんな振る舞いが出来るなんて格好いい・・・
ご馳走さまでした。
お茶碗には蛍がとまっていました。
錺屋女将 上坂涼子